あおのり世相をぼやく

　ボクは汐留にある某広告代理店を訪問しておりました。大雪のせいか地上の鉄道はおろか地下鉄までダイヤはムチャクチャです。
　なんとか無事に同社での会議は終えたボクは出張先の台北に向かいました。その日は、飛行機のダイヤと同社でのミーティングの時間を考え、いつもの成田空港ではなく、羽田空港⇒関西空港⇒台北、というルートにしていたのです。
　汐留から大門に移動して羽田空港行き直通電車を待っていると、最初に来たのは「三崎口行き快特」でした。羽田空港行きではなかったのですが、品川から蒲田まで止まらないというので、とりあえず蒲田までの移動を試みました。
　品川駅を出た「快特」は、いきなり止まってしまいました。「雪のため」のようです。結局、「品川－羽田空港間、１９分」が売りの京急が蒲田駅に着いたのは、品川を出てから約４０分経った頃でした。
　ホームの上は激しい吹雪です。「空港行き」ホームの電光掲示板は「調整中」になっています。
　時間的には余裕であったにもかかわらず、既に搭乗締切時間までギリギリになっています。
　「快特」の中にいるときから尿意をもよおしていたボクは、「今トイレに行くべきか」かなり迷った挙句、電車がいつ来るか分からないため、ホームでスタンバイすることにしました。
　しばらくして、「羽田空港行き」がやって来ました。空港までは遅れることもなく無事に到着。ボクはトイレに駆け込みました。

　が、、、無い、、、何度見ても、無い。。。
　トイレの便器が無いのです。すべてが個室でした。さらに奥へと進むと、ようやく、男性用便器が一つありました。これほど「ホッ」としたことは人生でも経験がありません。
　とりあえず、慌てて用をたしました。妙に便器が低い位置にあったのですが、気にしない、気にしない。
　スッキリとしたボクがトイレから悠然と出て行くと、「キャー」という悲鳴のあとに「女性トイレから、男性が出てきた～～～」と掃除のおばちゃんがシャウトしていました。。。
　３０代半ばにもなっていたというのに、自己最高速度のダッシュでその場をあとにしたことは言うまでもありません。

　あとで冷静になって考えてみると、あの妙に低い位置に設置されていた便器は、女性が連れてきた子供(男児)用であったのではないか、という気がします。しかし、再び女性用に突入するわけにもいかず、確認のしようがありません。
　ダッシュのあと、出発ロビーに着いて、搭乗カウンターの場所を確認すべく、電光掲示板を見上げたボクの目には、「除雪作業のため、全便搭乗中断中」の文字が飛び込んできました。
　焦ることは何もなかったのです。。。
　「女性の方」で、もし羽田空港のトイレをご利用される機会があれば、御確認願います。
　よろしく。