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裁判報道で思う通信社の文章レベル

 横浜で一人を射殺したうえに、東京メトロの渋谷駅で駅員を銃撃した男が無期懲役になったらしい。

 二人を殺そうとして無期懲役はないやろ、、、と思っていたら、なんとその判決理由が「死者が1人にとどまっている」ときた。一体この国の裁判制度はどうなっているんだ? 
 少なくとも死刑制度がこの国にある以上、どうしても殺さないといけない理由がないかぎり(そんな理由なんてあるのか?)、一人殺したら死刑にすべきでしょう。ましてやこの犯人の場合、二人を殺そうとしたことは明白であり、結果として死んだのが一人かどうかは議論の本質ではないはずである。

 とはいえ、そもそも「報道はすべて疑う」ことをモットーとしているこのワタクシとしては、一応複数のソースをあたることにしてみた。
 同じ裁判の結果に関して、以下の二つのニュースは明らかに違う印象を与えるものとなっている。
 「死者が1人にとどまっている」から無期懲役と報道している時事通信社に言いたい。確かに裁判長はそう言ったであろう。しかし、その部分だけを伝えたら、大多数の国民の印象ががこのワタクシの第一印象のように、「一体この国の裁判制度はどうなっているんだ?」となってしまう。報道というのは客観的事実を伝えてくれればよいので、時事通信社が「日本の裁判制度はおかしいから、悪い印象を読者に与えてやれ」なんてことは考えなくてよいのである。仮にそんなことすら考えなくてこの記事を書いていたとしたら、それは文才がないだけなので廃業していただきたい。報道を疑っていなかったら次の選挙で裁判官を罷免してしまうところであった。
 裁判長は、死刑制度が存在しているにもかかわらず、「亡くなった被害者の冥福を祈らせ罪滅ぼしの日々を送らせることがより適正」と言っているのであり、これなら万人が理解できるはずである。まさに先日書いたおじいさんの話(「歯には歯を、殺人には死刑を」)に通じるものがある。なぜ「死者が1人にとどまっているから死刑ではない」の部分だけ報道するのかはまったくもって理解できない。

 もっとも、この国の場合、「死刑ではない」としたらいつかは出所してくるのであろうが、この犯人には無期懲役を確実に実施してもらいたい。このワタクシは、織原城二(「ルーシー・ブラックマン事件のその後」)とともに熊谷徳久を監視し続ける。


(引用1始)
死刑求刑の男に無期懲役=「生涯償いを」-料理店主射殺、駅員銃撃・東京地裁
(時事通信社 - 04月17日 11:10)
 横浜市の中華料理店主射殺や地下鉄東京メトロ渋谷駅職員銃撃事件で、強盗殺人などの罪に問われ、死刑を求刑された無職熊谷徳久被告(65)の判決公判が17日、東京地裁で開かれ、毛利晴光裁判長は「残忍、冷酷で刑事責任は極めて重いが、死者が1人にとどまっている」として、無期懲役を言い渡した。
 その上で「生涯をもって償わせるべきで、仮出獄は慎重な運用がされるべきだ」と付言した。
[時事通信社]
(引用1終)

(引用2始)
<強盗殺人>「罪滅ぼしの日々を」と無期懲役 東京地裁
(毎日新聞 - 04月17日 11:50)
 東京メトロ渋谷駅の駅員銃撃や横浜市の中華料理店経営者殺害で強盗殺人罪などに問われた無職、熊谷徳久被告(65)に対し、東京地裁は17日、無期懲役(求刑・死刑)を言い渡した。毛利晴光裁判長は「自己中心的な動機には酌量の余地は全くなく、人命軽視も甚だしい。刑事責任は極めて重い」と指弾しながら「亡くなった被害者の冥福を祈らせ罪滅ぼしの日々を送らせることがより適正」と量刑理由を述べた。
 判決によると、熊谷被告はJR東京駅に多額の現金があると思い込み、04年5月6日に同駅構内を探したが見つからず、腹いせに同駅地下3階で灯油をまきライターで放火。同29日夜には、金目当てに横浜市中区の中華料理店経営、清水文男さん(当時77歳)を自宅前で拳銃で射殺し、現金約44万円などの入ったバッグを奪った。翌月23日には東京メトロ渋谷駅の売上金を奪おうと考え、同駅地下1階通路で駅員の男性(同32歳)の腹に拳銃を発砲して重傷を負わせ、洗面道具などが入った紙袋を奪った。
(引用2終)





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コメント (1)

私設秘書:

キレとタイトルがあったのでちょっと汚いものを想像してしまいました。。。

くだらない冗談はさておき久々のアオノリ的ボヤキが炸裂ですな。まさに時事通信社は報道機関としての是非を自ら問うべきでしょう。

その時事通信から速報を受けている人も共同通信に変えるべきでしょうな。。。

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