あおのり世相をぼやく

　「は～い」
　「あの～、ＮＨＫです」
　「は～？」
　「あの～、ＮＨＫですが、まだ受信料の契約をされていないようなので～」
　「それは失礼いたしました。でもテレビは無いんですけれども」
　「そうですか、そうであれば、お名前をお聞かせいただけますか」
　「なんで？」
　「決まりですので。。。」
　「決まりってなんでんねん？」
　、、、と言ったところで、インターホンの時間切れでモニターが切れてしまった。

　仕方がないので、玄関まで出て行った。
　ＮＨＫの方曰く、
　「契約されない方のお名前をお聞きしておくことになっておりまして。。。」
　「それって、個人情報保護法に基づいてやっているのですか。契約するなら名前を言うのは判るが、契約しない人がなぜ名前を言わないといけないんだ？」
　「決まりでして」
　「決まりは決まりとして、人の名前を聞く以上、ＮＨＫの個人情報保護に対する姿勢くらいは聞いておかないと」
　すると、ＮＨＫの方は、「ちょっと係の者に連絡してみます」と言って携帯電話を取り出した。
　「今、あるお宅をお伺いしているのですが、怒っておられまして。。。」
　う～む、怒ってはいない。姿勢を聞いているだけである。名前くらい、ＮＨＫが情報保護をキチンとしてようが、していなくても、他の悪い人々にもうあっちこっちにばら撒かれているはずである。。。
　ＮＨＫの方は、「ちょっと代わってください」と携帯電話をこのワタクシに手渡した。
　
　係りの者曰く、「決まりとなっていまして」とまた「キマリ」が出てきた。
　「そうではなくて、名前を言うのは構わないが、ＮＨＫの情報保護の姿勢を聞いておきたいだけである」とこのワタクシ。
　「情報保護法に則ってちゃんとやっております」
　「そんなことは判ってまんがな。天下のＮＨＫがちゃんとやっていないなんて、これっぽっちも思っていまへん。ちゃんとやっていても、その根拠を示すのが今の時代でんがな。オタクらのやっている通りこのワタクシがやったら、このワタクシですら、各戸を回って名前を聞きだせまっせ」
　「それはそうですね」と妙に納得。
　「だから、名前を聞く前に、ＮＨＫの情報保護に対する姿勢を言うなり、紙に印刷して持っておくなり、、、するべきとちゃいまっか」
　「まことにおっしゃる通りです。すぐに徹底させます」
　「そんなアホな。民間では、法律ができる前から準備していて、法律が施行された瞬間には徹底してまっせ」
　
　話をしていても、あまりに認識が甘くて、キリがないので、そのあたりで電話を元のＮＨＫの方に戻した。
　それにしても、ＮＨＫは甘過ぎる。ＮＨＫの映るテレビをメーカーに売らせておいて、見ても見なくても金を取る。これは明らかに詐欺である。ましてや、一日中ＮＨＫを見ている人も、朝のニュースしか見ない人も料金は同じである。本来であれば、ＮＨＫの映らないテレビをメーカーに作ってもらって、ＮＨＫを見たい人はスクランブルを解除する、、、さらには見たい番組毎に料金を払う、、、というようなことをしないとおかしいはずである。ＮＨＫは、受信料の不払いが多い、、、と言うが、ほとんど見ていない人からも巨額の金を取っていて、不払いが多い、、、ってことは無いであろう。おまけに、本当に金を取る気ならＮＨＫが映らないテレビを売って、見たい人だけから取るべきである。これなら取りっぱぐれは無い。
　この国は資本主義国である。社会主義的なテレビの売り方をして、あとから金が取れない、、、と言っていること事態が甘過ぎる。

　とはいえ、もしＮＨＫをスカイパーフェクトのような受信料方式にしたら、さて経営は成り立つのだろうか？　たぶん、教育テレビはアウトであろう。そういうことをしない(＝国民に平等に国の必要な情報を伝える)ためにＮＨＫはあるはずである。
　そうであれば、税金と一緒に取るなり、絶対に取りっぱぐれない方法を考えるべきである。今のように、国民の善意によって金を取るという方法でやっている限り、「情報保護法はどうなっているんだ？」と言ってゴネル、このワタクシのような人間は世の中からいなくならないであろう。。。