近頃の若いモン
今どきの大学生の浅はかな犯行が問題となっているようだ。
その結果、本来なら小中学生に行うような倫理道徳教育を実施している大学もあるらしい。
大学生の幼稚な犯罪に対してイチイチこのワタクシのコメントなど不要だが、例えば、「彼女にプレゼントを贈るために家電量販店に盗みに入った」大学生のケースだが、これって特に大学生で話を括らなくても、一般社会ではよくある話である。下手をすれば、愛人に貢ぐために数億円横領するものまでいる。
また、「24歳にもなって仕事もしないで」と母親を殺した大学生だが、これも24歳を35歳にしようが50歳にしようがありえる話であり、大学生よりも社会人の方がその手の犯罪は多い。 集団リンチにしても、強姦にしても、社会人による犯罪は枚挙に暇がない。
つまり、幼稚(という言葉が適切かどうかは知らんが)な犯罪が多いのは、大学生に限ったことではなく、社会全体ではないのか。そして、犯罪は本当に増えているのか?
とりあえず、犯罪数はともかくも、社会的に若者の幼稚かつ凶悪な犯罪が多いと感じられていて、これがマズイという風潮にあるのであれば、それはそれで良いことである。
とはいえ、大学生や少年に焦点を当て過ぎるのは問題である。
そして、少なくとも言えるのは、その若者を育てたのは、彼らよりも上の世代である。
上の世代は、二言目には「近いごろの若いモンは、、、」というのが世の常となっているが、これは「近頃の若いモンを育てた大人は、、、」と同義語ではないのか。
少なくとも、親の一人一人が、「自分の子供だけは悪者にしないように育てよう」と思い、実行するだけで、社会は良くなると思うのだが。それは、理想論過ぎるのか。
とにもかくにも、「情報化社会で悪い情報が多すぎる」とか「うちの子だけ良くしても仕方ない」とか言っている親に限って、そこの子供はロクでもない子供になっている。
悪い情報が多いのであれば、自分の子供の周りからだけでも排除し、子供を死守しているのか。
今どきの少子化社会である。一人や二人の子供の教育もできない親が、「大学生の幼稚な犯罪」なんて言う権利はない。(別にこのワタクシが、結婚もせず子供もいないからぼやいている訳ではない)
もっとも、その親を育てた前の世代の責任も大きい。
(引用)
イザ!:幼稚…今どきの大学生たちの浅はかな犯行-話題!ニュース
大学への進学希望者と合格者が同じになる「大学全入時代」を来春に控える中、万引や婦女暴行、殺人など、大学生の犯罪が相次いでいる。「幼稚」「自立心が弱い」など、今どきの大学生の心の問題が根底にある。事件を起こした大学では、本来なら小中学生に行うような倫理道徳教育を実施した。教育の最高機関が抱える悩みは深い。
≪稚拙な動機≫
「彼女にプレゼントを贈るためにやった」。駒沢や帝京などの私大生3人らが、昨年10月ごろから半年間で家電量販店などからDVDなど計約700点(約350万円相当)を万引し、警視庁に逮捕された。
捜査幹部は「大学生にもなって万引とは。幼稚の一言に尽きる」と嘆いた。大学生とは思えない稚拙な動機や短絡的な犯行は、全国で相次いでいる。
母親(58)殺害で7月に逮捕された大阪大工学部4年の男(24)は、母親の「24歳にもなって仕事もしないで」の言葉にかっとなり、金づちを振り下ろした。大学3年のころから学校にいかなくなり、4年に進級後も2度留年。「大学へ行く」と言って外出してはパチスロ店に入り浸り、両親からもらった小遣いもつぎ込んでいた。
≪凶悪犯罪≫
今年6月、大阪府立大や東大阪大の学生ら9人が女性をめぐるトラブルの報復として、男子大学生ら2人を岡山県内で生き埋めにして殺害した事件では、リーダー格の府立大農学部3年の男(21)らがゴルフクラブや金づちでめった打ちにした。事件発覚後、仲間の部屋で「死体を掘り起こし焼いてしまえば、警察に捕まっても大丈夫だ」と、平然と話し合っていた。
アメリカンフットボールの名門、京大の元部員3人は昨年暮れ、女子大生3人と「鍋パーティー」。瓶を回して飲み口が向いた人に一気飲みさせる「焼酎ルーレット」で泥酔させ、2人に集団婦女暴行した。わいせつな行為をしているところを他の2人が冷やかす“無軌道”ぶりだった。
大学生らのイベントサークル「スーパーフリー」による女子大生集団暴行事件(平成15年)では東大生も逮捕された。捜査関係者は「“一流大”と呼ばれる学生もそうでない大学生も徒党を組み、一昔前の素行不良の中高生並みの犯罪に手を染めている」と指摘する。
法政大教授で教育評論家の尾木直樹さんは「今の大学生は未発達で自立心が弱く、群れをなして行動する。常に友達に依存していないと生きていけない」と感じている。
≪道徳教育を実施≫
広辞苑によると、大学は「学術の研究および教育の最高機関」。にもかかわらず、学生が事件を起こした大学では、規範意識の徹底など、本来なら小中学生に行うような倫理道徳教育を実施している。
京大は事件後、在学生や新入生に「人権を考えるために」と題したパンフレットを配布した。この中で、「性暴力-本学の学生による事件について考えてみましょう」と事件を取り上げた。学内からは「大学生にもなってこんなことを教えなければいけないのか」との声も上がったという。
東大阪大では来年度から道徳を学ぶための教養科目に「人を学ぶ」(仮題)を設け、全学生必修にする方針という。
尾木さんはリポートの名前をひらがなで書くなど、大学生の稚拙な犯罪と学力低下との関係に注目している。「今の大学生には向上心がまったくない。教育現場にかかわってきて、こんなことは初めて。中高生レベルの生徒が入学するようになって、私自身、中学校の教師になったようだ」と、大学生の稚拙な犯罪が今後も相次ぐことを危惧(きぐ)している。
(引用終)