孤独な香港
昨日の夜、北京のホテルで、見るわけでもなくつけていたCNNから、速報ニュースとして「台湾巨大地震」が繰り返し流されていた。
なんとなく気になったので、テレビを真剣に見てみると、震源地は台湾の一番南の辺りであった。
はっきり言って、我々の日常生活にはほとんど影響や関係のない場所である。
しかし、このワタクシにとっては非常に重要な場所であった。
我々のようなサーファーにとって、「南台湾」は世界的に有名なサーフスポットである。
何を隠そうこのワタクシがサーフィンを始めたのもの「南台湾」であり、知人も多い。
被害にあった場所のうちで、繰り返し名前が挙がっているのは「恒春」であったが、正にこのワタクシが南台湾に乗り込むときに立ち寄る空港のある場所だ。
現地の知人に電話してしてみたがまったく繋がらない。。。
津波が発生する可能性もあるらしい。ひょっとすると、サーファー好みの良い波が来るのか、、、なんて考えている余裕もない。
電話を続けても埒が明かないので、昨日は諦めることにした。
今日は香港に移動することになっていたが、朝から再び台湾に電話するも繋がらず。。。
香港に着いて、愛用のソフトバンク・モバイルの携帯電話の電源を入れると、不思議なことにまったく繋がらない。
毎週のように海外に行っているこのワタクシは、いくらナンバーポータビリティと言われてもボーダフォンならぬソフトバンクモバイルを止めれない。この時代どこに行っても電話が繋がるということほどありがたいことはない。
しかし、香港ではどの会社のローミングサービスにも入り込めない。
市内に向かう電車の中で、電源を何回も入れたり切ったりしたり、挙句の果てにはSIMカードを抜いたりしたが、ダメなものはダメである。
仕方なく必要な電話は全てホテルから掛けることにして、まずホテルにチェックイン。
ホテルでは、まずブロードバンドに接続してメールをダウンロード、、、
できない。。。
パソコン通信の時代から、アフリカであろうがアマゾンであろうが、世界中のどの地域でも接続をしてきたこのワタクシにとってはありえない話である。
しかたなく、ホテルのエンジニアに電話をすると、
「現在、東南アジア全域でインターネット回線が繋がりにくくなっています」
とのことである。
「そんな、アホな。。。」
「昨日の地震の影響で海底ケーブルが破壊されました。。。」
「。。。」絶句。
ココゾとばかりにダイヤルアップに変えて接続をトライ。
しかし、、、こっちもダメだ。
メールのダウンロードは後回しにして、日本関係の急ぎの用だけは、先に電話で済ませることにした。
なんと、、、いくら掛けても、どの番号に掛けても繋がらない。。。
今度は、ホテルのオペレーターに電話をして繋いでもらおうとしたが、これもダメだ。
オペレーター曰く、午前中は電話回線はインターネットほど影響を受けていなかったようだが、午後になって国際電話はほとんど繋がらないということである。
そんなこんなで、繋がらないインターネットと電話のために時間を無駄にしていると、香港での用事の時間がやってきた。
打合せ先の会社で事情を話すと、彼らも同じ状況で、「今日は国際間のコミュニケーションはまったくできないし、復旧には最悪で数週間掛かるらしい。ホリデーシーズンで良かった」なんて言っている。
これではどうしようもない、と思ったこのワタクシは、打合せのあと、急いでも仕方がないので、いつもなら香港から九龍までは地下鉄に乗るのだが、久し振りに船に乗ってみた。
地下鉄よりも船の方が遥かに安いのだが、港まで歩くのが面倒くさいし、普段は時間もあまりないので、地下鉄やタクシーに乗っていた。
初めて香港に来たのは17年も前である。
金もない一学生だったこのワタクシは、この船から見た100万ドルの夜景に仰天したものであった。
あの頃は、高い国際電話を掛ける余裕もなかったし、インターネットもなかった。
そもそも外国に行ったら、日本での事なんてすっかり忘れ去っていたはずである。
約20年経って、あの頃よりは少しはお金もあるし、国際電話も安くなったし、インターネットのおかげでコミュニケーションも便利なった。
しかし、この香港で、このワタクシはここ数年で最も孤独感を感じている。
ホテルに帰っても、相変わらず、電話もメールも繋がらない。。。
コメント (2)
今度香港にこられる時、ぜひ声をかけて下さいね。
投稿者: Jo@携帯9103-1920 | 2007年01月04日 14:23
日時: 2007年01月04日 14:23
今度香港に来られる時、ぜひ声をかけて下さいね。
携帯:9103-1920
投稿者: Jo | 2007年01月04日 14:23
日時: 2007年01月04日 14:23