あおのり世相をぼやく

　花田美恵子さん(思わず、若貴のお母さんかと思った)が自転車と衝突したらしい。

　問題は最後の一行である。
　「美恵子さんは　～中略～、調べに対し、「一時停止はした」と話しているという」とわざわざ書いてある。
　これを読んだ(読まされた)ほとんどの人は、「あの野郎、衝突した以上、一時停止したかどうかなんて関係ないんだっ」とか「ごちゃごちゃ言うなっ」というような反応になってしまうはずである。
　たぶん、花田美恵子さんが取調べに対して話したことは、「一時停止はした」だけではないはずである。
　ひょっとしたら、「大変申し訳なく思っています。私も一時停止はしたのですが。。。」と言って絶句して涙を流していたかもしれない。
　しかし、この時事通信社の書き方では、圧倒的多数の読者は「花田恵美子 → 事故の上に言い訳」と感じてもおかしくない。本当にそうであれば、この書き方でも構わないが、今まで接してきた記事のほとんどは、通信社の中途半端な書き方によって、読者に変な印象を植え付けていることは間違いない。今回の場合、最後の一行は不要である。

　、、、とぼやいたものの、正直なところ、この記事自体はどうでもよいのだが、こんな些細な事件ですらこういう報道になってしまう以上、重大な事件でもかなり誤解を与える文章が乱れ飛んでいるはずである。

　「報道の自由」とか「ペンの力」とか偉そうなことを言う前に、「自由」に応じるだけの「義務」を果たすべきである。

(参照)
　「報道をぼやく」カテゴリー

(引用)
花田美恵子さん、人身事故＝元横綱の妻、自転車に衝突－警視庁
(時事通信社 - 05月09日 18:10)
　元横綱若乃花でタレントの花田勝さん（３５）の妻美恵子さん（３７）＝東京都世田谷区＝が、先月２８日に自家用車で人身事故を起こし、相手に軽いけがを負わせていたことが９日、分かった。警視庁成城署は業務上過失傷害などの疑いで、近く書類送検する。
　調べでは、美恵子さんは先月２８日午前８時２０分ごろ、世田谷区祖師谷の区道交差点を右折中、直進してきた同区の無職女性（４０）の自転車と衝突。両ひざに打撲などを負わせた。

　美恵子さんは中学生の子供を学校に送る途中で、調べに対し、「一時停止はした」と話しているという。　

［時事通信社］
(引用終)