読売の幻の本塁打に思う
たまたま生中継を見ていただけに笑いが止まらない。
少年野球でもベースの踏み忘れでアウトになるケースなんてほとんどないであろう。しかも、ホームランを打ったバッターではなく、走者がアウトになるなんて。。。
一部の(読売)ファンからは「この一試合で優勝できなかったどうするのだ?」というようなコメントも聞かれるが、心配しなくてもこの一試合がセリーグの優勝争いを左右することは絶対にない。その前に、怪我人が何人出ても戦える戦力を用意するべきである。
それはそれとして、今回の判定に思うことがある。
もしこれが九連覇当時の読売であったり、ランナーが長嶋でバッターが王であったら判定は覆っただろうか?(おっと、長嶋は例が悪かったかもしれない、踏み忘れの実績があるだけに) 多分判定は覆らない。要するに、読売が不利になるような判定はしないのがプロ野球界の通例となっている(「いた」)。これは別に審判が意図的にそうしてきたわけではないだろうが、その場にある「気」のような目に見えない圧力がそうさせてきたというのが現実であろう。
一方、ロッテであるが、あるチームがたまに一度優勝したくらいで野球界の地位を変えるようなことは今までなかった。しかし、昨今のロッテはさながら球界の盟主であるような風格であるし、ロッテファンも肩で風を切って歩いている。一昔前の球界なら、一度優勝したくらいではこんなことにはならなかったのである。ロッテ球団やロッテファンの努力もあるだろうが、日本球界において何かが大きく変わってきたのである。
あの、読売ファンしか存在が許されなかったような札幌に行けば、「読売、それ何?」という状況が出来上がっている。これも日本ハム球団や日本ハムファンの努力によるものであり、福岡も同様である。
昨今のドタバタの結果、球界には自浄作用が大きく働き、何かが変わり始めたのである。
その結果、「読売が犯したベースの踏み忘れ」というアピールが認められる時代までやってきたという気がしてならない。もはや、各球団は読売戦の放映権には大きくは期待していないだろうし、あの狭い球場でホームランをいくら打ってもデタラメということも知っている。(参考:「二岡の三本塁打に思う」、「松井の骨折報道」)
プロ野球がファンを楽しませるエンターテイメントである以上、そのエンターテイメントにおいて努力したチームが長い目で見たら勝ち残っていくに違いない。読売は間違いなく努力していない球団の代表であり、いまだにその読売にくっ付いている球団がセリーグに残っているというのが悲しいかぎりである。
(引用)
巨人が幻の本塁打に抗議文。再戦要求も?
巨人の清武英利球団代表は12日、東京・大手町の球団事務所で会見し、11日のロッテ最終戦(千葉)で李承■(■は火へんに華)内野手の本塁打が、一塁走者・小関の三塁ベース踏み忘れで取り消された判定について「ビデオで検討した結果、小関選手はベースを踏んでおり、明らかな誤審である」とし、セ・リーグに抗議文を提出することを明らかにした。
清武代表はこの日、口頭でセに抗議。13日に審判員の技術向上とビデオ判定の導入を求める抗議文を提出する。原辰徳監督は「再試合を要求したい。バレンタイン監督なら私の気持ちも伝わると思う」とコメントを発表したが、清武代表は「試合は成立しているので、いまのルールでは抗議するという方法しかない。残念だ」とした。
[2006年6月12日19時29分]