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国際航空運賃のカルテル「禁止」に

 公正取引委員会は、航空会社が協議して国際航空運賃を決めているカルテル行為について、航空法で認めている独占禁止法の適用除外を改める方針を明らかにしたとのことである。

 当然である。
 もっとも、航空産業は各国にとって重要な産業の一つであることは間違いないので、今まで世界の各国が国際カルテルを認めてきたことに関しては、一概に否定はできないであろう。
 しかしだっ、、、数年前に、日本でも「航空自由化」と大騒ぎして、結局何が変わったかというと、国内線の運賃が上がっただけである。(東京-大阪間なんて、自由化前のほぼ倍の値段になっている)
 運賃を各社が自由に決めてよいとなった瞬間に、運賃が上がる国なんて聞いたことがない。およそ、自由競争を前提とした資本主義社会の先進国の公開企業のやるような話ではない。
 おまけに新規参入してきた会社を叩くためだけに、同じ路線でも新規参入会社が飛行機を飛ばしている時間帯だけは恐ろしく値段が安い。(こんなところだけ自由化しても仕方がない)

 結局、日本の場合は、自由化しようが何しようが、空港のキャパの問題があるので、新規参入も簡単にはできないし、限られた便数でこの世界でもトップクラスに多い人口の国民を移動させなくてはならない。
 その上、国際運賃は、(為替を無視すれば)世界中同じ値段なので、まったく競争原理が働いていない。おまけに、重要な国際空港の方は、国内以上にキャパ不足である。
 そうなると、既得権益だけの話になってしまう。既得権益を持った会社が値段を吊り上げている以上儲からないわけがない。

 えっ、儲かってないって?

 この状況下で儲かっていないというのは明らかに経営の問題である。
 そんな航空会社の経営再建のために、国民に高い航空運賃を払わせている方が問題である。
 というよりも、そんな航空会社のために、競争原理が働かないというのは問題である。
 そして、儲かっていないのに、なぜか彼らの給料は高い。。。
 
 航空産業から甘い汁を吸っていた運輸省と、建設産業から甘い汁を吸っていた建設省が一つの省になっている以上、この二つの産業に関しては、国民の為を考えた施策は間違いなく出てこないはずである。
 どうも「安全」という水戸黄門の印籠のような言葉で誤魔化されてしまいそうな気がしてならない。。。

(「航空」をぼやく)
 「航空をぼやく アーカイブ


(引用)
国際航空運賃のカルテル、公取委が「禁止」に転換検討
(読売新聞 - 01月06日 23:51)
 公正取引委員会は6日、航空会社が協議して国際航空運賃を決めているカルテル行為について、航空法で認めている独占禁止法の適用除外を改める方針を明らかにした。
 公取委は学識経験者らの研究会で審議し、年内にも国土交通省に航空法改正を働きかける見通しだ。
 ただ、経営再建中の日本航空をはじめ、航空各社への影響を考えて、国交省が法改正に難色を示す可能性もあり、政府内の調整の行方は不透明だ。
 国際航空運賃は、世界の航空会社が加盟する国際航空運送協会(IATA)の会議で決めている。各国政府は自国の産業保護のため、国際カルテルを認めてきた。しかし、欧州連合(EU)が、航空運賃の国際カルテルを禁じる方針に転換したため、日本の公取委もカルテル禁止の方向で検討に入ることにした。
(引用終)





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コメント (2)

しろのり:

あおのりちゃん、なかなか知的な文章書きますね!!

あおのり:

 最近ではすっかり影をひそめてますが。。。

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