フランス人でよかった
フランスのサルコジ大統領夫人であるカーラさんが、「イタリア人でなくなって(フランス人で)よかった」などとのたまったらしい。
(引用)
[パリ 9日 ロイター] フランスのサルコジ大統領の夫人、カーラ・ブルーニさんが、イタリアのベルルスコーニ首相が米国の次期大統領に選出されたオバマ上院議員について「日焼けした」などと発言したことに触れ、イタリア人でなくなってよかったなどと述べた。9日付の仏紙「ジュルナル・デュ・ディマンシュ」に掲載されたインタビューで、ベルルスコーニ首相を批判した。
ベルルスコーニ首相は6日、黒人初の米大統領に選出されたオバマ上院議員について「ハンサムで若く、そして日焼けしている」などと発言した。
イタリア出身のカーラ・ブルーニ夫人は、ことし2月にサルコジ大統領と結婚した後フランス国籍を取得し、イタリア国籍を失っていた。
(引用終)
イタリアのベルルスコーニ首相の「日焼け」発言も問題なのだが、フランス人になって半年そこそこの元イタリア人の大統領夫人の発言もたいしてレベルが変わらないような気がしてならない。たぶん、イタリアでは、カーラ・バッシングが巻き起こっていることだろう。。。
それにしても、欧州あたりの政治環境と日本の政治環境の違いには興味深いものがある。
もし日本で今回の「日焼け」発言や、「イタリア人でなくなってよかった」発言を首脳クラスの政治家が行っていたら、間違いなく、ワイドショーや野党が大騒ぎし、そのまま国会は空転して、辞任などの結末を迎えることは間違いない。
確かに、日本の政治家の発言には目に余るものがあるし、個人としてどう考えても良いとは思うが、公の立場では言ってはいかんだろう、、、という発言が多いのは確かである。
しかし、政治ってのは、一つの発言で何かが起こるわけでもなく、日本の場合は、単に言葉狩りに近いものがある。(それが悪いとは思わないが)
その昔、と言っても1988年のアメリカ大統領選挙のことだが、民主党の予備戦段階で、ハートという最も大統領候補に近かった候補者が女性スキャンダルで候補から消えていったのだが、同じ年のフランスの大統領選挙では、ミッテラン大統領が愛人(不倫相手)を連れて遊説して当選してしまったというくらい各国庶民の政治への関心点に違いがあるというのはおもしろいものである。
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