本当に守備妨害だったのか?
6月8日の阪神-オリックス戦での鳥谷に対する守備妨害の判定にはまったく納得がいかない。
野球なので、基本的に一回下された判定は変わらないし、監督の暴力行為もいかんことは百も承知である。
納得がいかない理由は二点である。
1) 主審が自分の見ていないプレーに対して、他の審判に確認もせず即座に判定をくだしたこと、
2) そもそもルール上、守備妨害なのかということ、、、
の二点だ。
1) 審判がみていないプレーに対して判定
もちろん、この意見は何回もリプレーを見た上で言っているので、審判にとってはアンフェアかもしれない。
しかしながら、左バッターの左後方(=キャッチャーの右後方=審判の右後方)のファールゾーンに上がった小飛球に対して、審判、バッター、キャッチャーの全員がそのボールを目で追っている。
接触は、バッターボックス内の左バッターの左足で起こっている。
リプレーを見る見ないにかかわらず、接触そのものは誰もが見ていないことが明白である。
実際にビデオで見る限り、審判はボールがファールゾーンに着地したことを見たうえで、キャッチャー・日高の抗議を受けて、バッターボックス内でひっくり返っている鳥谷にアウトを宣告している。
主審は、明らかに見ていないプレーに対して判定を下したことは否めない。
ここで問題となるのは、この審判の前歴である。
この審判、今年の4月12日の阪神―中日戦では、阪神・藤本のショートゴロを処理した中日・井端の足が二塁ベースに触れていなかったとして一塁ランナーをセーフとしたのである(阪神ファンにとってはありがたかったが)。
しかし、このケースの場合、ビデオで見る限りは、足の大部分がベースを踏んでいたのである。
つまり、まったく見ていなかったような感じである。
というか、、、見ていなかったとしても、普通はアウトにしておくだろう。わざわざセーフにするなら、それ相当の根拠がないといけないはずである。
また、確か去年の東京-読売戦でも、二日続けて明らかな誤審をして話題になっていたはずである。
要するに時々見ていない審判なわけですな。
そして、岡田監督の抗議に対して「しょうがない」と言い続けたという。
岡田監督の力量は知らんが、「しょうがない」としか言えない審判を小突きたくなる気持ちは判らなくもない。
2) 守備妨害かどうか
守備妨害の定義は、
★故意かどうかは別として、バット全体がフェア地域に飛んで、プレイをしようとしている野手を妨害したとき、
★打者が打ったフェアの打球が、フェア地域で再びバットに当たったとき、
★バッターボックスの外に出るなどの何らかの動作で、捕手の送球や本塁でのプレイを妨害したとき、
★第3ストライクの後、捕手の送球や本塁でのプレイを妨害したとき、
★一塁に対して守備が行われているとき、打者走者がスリーフットラインの外側またはファウルラインの内側(レーンの外)を走って、一塁への送球を妨害したとき、
★走者が得点しようと本塁に向かってきているときに、打者が本塁での守備を妨害したとき、
★打者走者が明らかに併殺を阻止しようとして、故意に打球を妨げたり、打球処理しようとしている野手を妨害したとき、、、
である。
さて、今回の場合、鳥谷の打球は、ファールゾーンに飛んでいる。
まして、鳥谷は、バッターボックス内にいた。
つまり、物理的には守備を妨害したかもしれないが、ルールでは妨害していないわけである。
なお、ルール上では、「捕手が打球を処理しようとしているときに、捕手と一塁へ向かう打者走者とが接触した場合は、守備妨害も走塁妨害もなかったものとみなされて、何も宣告しない」というものもある。
この場合、わざわざルールにないアウトを宣告するくらいなら、この「何も宣告しない」を採用する方がまだすっきりするくらいである。
要するに、審判は、見ていない打球に対して、存在しないルールを適用し、抗議に出てきた監督をいたずらに怒らせ退場させたことになる。
岡田監督の肩を持つわけではないが、プロ野球に20年以上いて初めての退場である。おまけに、この監督、そもそも抗議に出ることがほとんどない。(それが阪神ファンには腹立たしいくらいである)
つまり、よほどおかしいから抗議に出てきたと考えられる。
正しいことを主張してきた監督を退場に追い込んでしまう審判、、、一体何を考えているのだ?
(関連エントリー)
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(引用)
岡田監督に厳重戒告と制裁金10万円=プロ野球セ・リーグ
(時事通信社 - 06月09日 14:00)
セ・リーグは9日、暴力行為で退場処分を受けた阪神の岡田彰布監督に対し、厳重戒告と制裁金10万円の処分を科したと発表した。
岡田監督は8日のオリックス3回戦(甲子園)の8回、鳥谷に対する守備妨害の判定を不服とし、谷球審の胸を突いて退場処分を受けていた。
[時事通信社]
(引用終)