あおのり世相をぼやく

　「ケベック独立問題」(参照：「ケベックはカナダの中の国家？」)でも書いたが、この手の問題に関して理性というものはまったく意味をなさない。よって、「独立しても経済的に、、、」や「小さくなっても、、、」なんて意見はまったくどうでもよいのである。(もっとも、スコットランドは独立した瞬間にＥＵ最大の産油国になるはずだが)
　我々日本人には最も不得手である(というか、目を背けたがる)民族問題は、宗教問題と同様に、確実に経済よりも優先されるのが一般的な世の常である。
　「他民族と仲良くしましょう」というのは聞こえはよいが、もし国家の軍事力や警察力がなければ、世界中のほとんどの国で内戦が起こっているはずである。
　
　一方、国内においてより大きな方の勢力が、小さな方を抱えている意味があるから、それらの複数勢力で国家を形成している訳なのだが、今回の場合、大きな方の勢力(＝イングランド)の半分までもが「分離・独立」を支持しているという点が興味深い。
　
　いずれにしても、超先進国内で国が分裂すれば、世界中に飛び火することは間違いないでしょう。
　とはいえ、我々はそれにイチャモンをつける立場にはない。

(引用)
スコットランド独立、議論活発化＝１６日で連合３００年－英
(時事通信社 - 01月14日 23:10)
　【ロンドン１４日時事】イングランドとスコットランドが連合法によって合併してから３００年。１６日の記念日を前に、スコットランド独立問題をめぐる議論が英国内で活発化している。
　過半数が独立を支持との世論調査も出る中、５月に予定されるスコットランド議会選では、独立を唱えるスコットランド民族党（ＳＮＰ）が第１党の座を獲得する可能性も出てきた。スコットランド出身で、次期首相と目されているブラウン財務相は１３日、「英国のバルカン化」の危険性を指摘、連合維持の必要性を訴えた。
　１２日のデーリー・メール紙の世論調査によると、スコットランド人の５１％、イングランド人の４８％がスコットランドの分離・独立に支持を表明。また、サンデー・タイムズ紙は１４日、世論調査に基づく推計で、５月の選挙でＳＮＰが４４議席を獲得、４３議席の労働党を抑えて第１党の座を獲得する見通しだと伝えた。
［時事通信社］
(引用終)