アメリカの自動販売機
昨日に続き(参照:「ベジタリアンの定義」)、アメリカ・ヒューストンのブッシュ・インターコンチネンタル空港での話。
たまたまこの旅に出る直前に、このワタクシの愛用していた「iPod 5G」に不具合が起きていた。
どういうわけか、1分に1回くらい再起動してしまうのである。
結局、数万回の再起動を繰り返した挙句に電池がなくなり、ウンともスンとも言わなくなってしまった。。。
この旅では、「東京→サンフランシスコ」、「ロサンゼルス→フランクフルト」、「フランクフルト→東京」と三回も長距離のフライトが含まれている。
それ以外にも2時間級のフライトが連発だ。
iPodで好きな音楽でも聴きまくらないとやってられない。
とはいえ、完全に「崩御」した「ぱんちょな 5G」(このワタクシが親しみを付けて呼んでいる)を修理している時間はない。
そこで、旅の途中に、世界のどこかのアップルショップに行って新しいのを買おうと企んでいた。
北京から27時間も掛けてヒューストンに着いたとき、空港の中で「iPod自動販売機」を発見した!!
これは凄いことである!
そもそもアメリカって国で自動販売機を見つけることはあまりない。公衆電話ですら、設置した途端にボコボコに壊されて金が奪われる国には自動販売機なんて置くだけムダなのであろう。
とりあえずあまりに疲れていたので、ヒューストンから他の都市に移動するときにまた空港にやって来ることから、そのときに買うことにした。
そして数日後、このワタクシは、「新しいiPod」との出会いを期待して空港に行った。
自動販売機の前に立った。
なるほど、、、現金ではなく、クレジットカード決済である。(当然といえば当然だが)
ちょうど日本でも時々見かけるような、ガラス張りの奥に商品が並んでいて、商品を決めて手前の番号を押せば、機械が「ウィ~~ン」と動いてその商品を取りに行き、取出口に持ってくる仕組みである。
散々悩んだ挙句、「iPod nano 3G」を買うことにした。
番号を押す。
最初にクレジットカードの認証がある。
認証が終わり、機械が「ウィ~~ン」と動、、、いや動かない。
表側ではなく裏側で「ウィ~ン」とやっているのか。
いずれにしても、見た目は何も起こっていない。
、、、と、取出口が開いた。
新しい「iPod」との出会い。
手を突っ込む。
このワタクシの黄金の左手が「iPod」を掴、、、あれっ、掴めない。
そうか、「iPod 5G」と違って「nano」は小さいからもっと奥に手を突っ込まないといけないのか。
もう一回、グイっと黄金の左手を突っ込む。
あっちをまさぐっても、こっちをまさぐっても「iPod」に触れない。
そうこうするうちに取出口が閉まり始めた。。。
黄金の左手を守るため、慌てて手を引いた。
表側の画面は、「Welcome!!」などと、次の客へのメッセージが表示されている。
このワタクシは、「$199+税金」を騙し取られたのかっ!?
ありえない。。。
日本でいう「お困りのときは、、、」みたいなことが書いてあるところの電話番号に早速電話した。
飛行機の搭乗時間が迫っている。。。
おねえちゃんが電話に出た。
事情を話す。
「商品が出なければ、クレジットカードの決済は行われていません」
「アホな。画面上では、クレジットカードの決済が先に行われたやんけ、われっ」(もちろん英語)
なぜかこういうときだけ、汚い英語がスラスラ出てくる。
「少々お待ちください」とおねえちゃん。
なんか裏で話している。
「ハ」
ブチッ。切れた。。。
「ハロー」と言おうとしたときに、操作を誤って切ってしまったようだ。。。
もう一回掛けた。
音楽が流れて、「少々お待ちください」というようなことを言っている。
5分待っても繋がらない。
搭乗時間がやってきた。
むむむ、飛行機代の方が高い。いや、そういう問題ではないのだが、行かなくてはいけない。
このワタクシの「iPod」。。。
いや、このワタクシの「$199+税金」。。。
こら~、金返せっ。
(関連エントリー)
「自動販売機が喋った日」
「方言を話す自動販売機」
「駅」