肥満と社交性
東北大学の調査によると、外交的かつ自己中心的な人ほど肥満が多く、心配性の程度が強いほどやせの人が増える傾向にあるということが判ったらしい。
そして、この調査の凄いところは、世界で始めて、1万人以上を対象にした大規模調査を行ったということである。
だが、、、
今更隠しても仕方がないのだが、このワタクシは、健康優良児である。要するにデカイのだ。
最盛期の体重は0.1トンを超えていた。
その頃は、体重100kg以上、ウエスト100cm以上の人が名誉ある入会資格を得ることができる「ワンハンドレッド・クラブ」(←今作った)の会員であった。
最近では、最盛期の2/3くらいの萎んではいるが、相変わらずデカイことに変わりはない。
ところが、このワタクシが社会に出た頃の体重は、わずかに50kg台であった。
この調査が正しいという前提で話を進めると、若い頃のこのワタクシは非社交的かつ心配性で、今は社交的かつ心配性ではないというのか。
おまけに、質問事項の「話し好きか」に関しては、我々関西人に質問するだけ無駄な項目であろう。
要するに、ある傾向を計ることには異論はないし、この大学の研究結果は凄いと思うが、それを見た小市民の我々は一般化された事実だけを鵜呑みにすることになる。鵜呑みにする消費者が悪いのだが、それが人間というものである。
だから、血液型や星座で人間を数種類に分け、その傾向に一喜一憂しているわけである。
このワタクシなんて、血液占い好きのヤツがいると必ず違う血液型をいうことにしている。
「血液型、何型?」
「Bだよ」
「だと思った。これこれこうだもんね」
"B"のところが何であっても、相手の「だと思った。これこれこうだもんね」の台詞は変わらない。
つまり、今分類されている性格なんて、なんら抜本的なものではなく、表面的なものでしかない。
社交的に見えている人でも一人になりたいときもあるし、心配性の人が思い切ったことをすることもある。
だから、自分がどちらに分類されても、その僅かなながらに持ち合わせている性格の部分では合致してしまうわけである。
この結果が世に出た以上、しばらくすると、「あいつ、太いから自己中心的だぜ」なんて言葉が街で聞かれるだろう。
あ~、そうですよ、オレは自己チューですよ~だ、放っといてくれっ。
(肥満関連エントリー)
「制限有り」
「12メートル転落して無傷。巨体のおかげか?」
「車にひかれるも「脂肪」で助かる」
「腹からサッカーボール大の腫瘍現る」
「中性脂肪に救われた!?」
「「ちょいデブ」時代到来か!」
「重過ぎるマッサージ嬢」
(統計関連エントリー)
「早生まれにはアホが多いらしい」
「実は右利きでは金は稼げないらしい」
「東京は男女とも未婚率最高」
「出生率低下を食い止めるために「もっとセックスを」」
「日本の人口減少、、、オレも貢献?」
(引用)
<性格と体形>社交家は肥満、心配性「やせ」多い…東北大
(毎日新聞 - 01月19日 15:03)
社交的な人や自己中心的な人ほど肥満が多く、心配性の程度が強いほどやせの人が増える傾向にあることが、辻一郎・東北大教授(公衆衛生学)らの大規模調査で分かった。性格と肥満の関係については従来、十分な根拠がないまま議論されることが多く、1万人以上を対象に調べた研究は世界的にも例がないという。国際心身医学会誌に掲載された。
宮城県内の40~64歳の男女約3万人を対象に調査。身長や体重、生活習慣などに加え、「話し好きか」「人が何を考えているか気になるか」など48項目を尋ねる性格検査を実施した。▽外向的(社交性、陽気さ)▽神経症的(心配性、緊張しやすい)▽非協調性(攻撃性、自己中心性)▽社会的望ましさ(律儀さ、虚栄心)--の各傾向について、程度別に4グループに分けて体格指数(BMI)との関係を調べた。
飲酒量や運動習慣などを考慮して分析した結果、「外向的傾向」が強いほど、「肥満」と判定される体格指数(BMI)25以上の人の割合が増えた。最も外向的なグループの肥満の割合は最も内向的なグループに比べ、男性で1.73倍、女性で1.53倍になった。「非協調性」が強い場合も肥満が増えた。
一方、「神経症的傾向」が強いと、BMI18.5未満の「やせ」が増えた。神経症的傾向が最も強いグループのやせの割合は、最も弱いグループの2倍以上に達した。
研究チームの同大大学院生、柿崎真沙子さん(心理疫学)によると、因果関係は明確でないが、性格と関連する神経伝達物質の一部が食欲にも関係していることが背景にあるかもしれないという。柿崎さんは「肥満改善指導で外向的な人には指導回数を増やすなど、より効果的な健康教育プログラムの開発につながる可能性がある」と話している。
(引用終)